広島駅では,
2012年から進められ,2017年10月に全体が完成した駅改良・橋上駅化工事に留まらず,
新幹線口広場の再整備・ペデストリアンデッキ整備といった歩行者空間の再構築や,
昨年9月にはエキナカの商業施設である“ekie”の第3期部分(エキエバル・おみやげ館)がオープンするなど,
絶えず大変貌を繰り返しています。
そんな広島駅ですが,平成30年代半ばの完成を予定している,
駅構内2Fコンコースに直接乗り入れる計画の広島電鉄駅前大橋線と関連して,
・広島駅ビル「アッセ」の建て替えプロジェクト
・広島駅南口広場再整備計画
が着々と進められています。
先月31日に日本経済新聞より,
2つの計画とその周辺の施設の今後のスケジュールも含めた詳細な展望が明らかとなりましたのでご紹介します!
内容を要約すると,
「アッセ」閉館について・駅の再開発の総仕上げである駅ビルを建て替えるため, 20年春に駅ビル「アッセ」の営業を終え,建物を解体 ・駅ビル「アッセ」閉館に先立ち,19年秋をめどに「ekie」WESTエリア 1Fに デパ地下を連想させるような,総菜や食料品売り場を開く。 ・駅ビル「アッセ」の建て替えに5年程度かかるため,「ekie」で補完する。
新駅ビルについて・新駅ビルは飲食や買い物のほか,宿泊や娯楽の機能も検討 ・新駅ビルは現在の駅ビルよりも前方にせり出す ・新駅ビルと南口広場の完成時には,高架になる広電の路面電車に2階で乗り換えられる。
駅ビル建て替えに連動した周辺の動き・20年春に駅北口にビジネスホテル「ヴィアイン広島新幹線口」を開き,駅南口の「ヴィアイン広島」を閉める。 ・駅北口にあるJR西日本広島支社も20年上半期に駅の西側に移転し, 南口の駅ビル内にある鉄道業務の機能も移す ・広島東郵便局も日本郵政不動産が建て替えを検討 ・フタバ図書広島駅前店が入居するビルは,18年11月に所有者が変わり,再開発するとみられる |
駅ビル「アッセ」の建て替えに向けたスケジュールは,
平成30年代半ばの完成を予定
としていること以外に関してほとんど明らかとなっていませんでしたので,
2020年春に駅ビル「アッセ」を閉館し建て替えするという具体的なスケジュールが示されたのは,
今回が初めてとなります!
【3/15追記】
新しい駅ビルの完成イメージも含めた,
駅ビル建て替えの詳細が明らかになりました!!
また,ekie WESTエリア1F(旧新幹線名店街)の将来展望についても,
通勤通学,旅行・出張,周辺居住のお客様向けの食料品ニーズにお応えする売場を展開予定
といった漠然なイメージでのみ語られていましたが,
今回の記事で,デパ地下を連想させるような空間になることが明らかとなりました!
食料品ニーズと聞き,これまではスーパーをばかり想像していましたので,
良い意味で期待を裏切られました。
駅ビルに持たせる機能についてですが,
商業・飲食機能に加え,
娯楽施設・宿泊施設
といった機能も検討されているそうです。
現在広島駅周辺地区は,広島市中心部(紙屋町・八丁堀)と比較し,
エリア商業施設の規模などから求心力に引けを取っていますが,
名古屋市を例にとると駅ビル(JRゲートタワー)の開発に伴い人の流れに変化が生じ,
駅周辺(名駅地区)の求心力が市中心部(栄地区)を超えるといったような事も実際に起きています。
JRゲートタワー(愛知県名古屋市)
今回の駅ビル建て替えにおいても,現状通りの規模での建て替えとなると
他の地方中枢都市(札幌・仙台・福岡)と比較しても店舗面積が極端に小さくなることから,
商業スペースを十分に確保し,人の受け皿もしっかり確保することがエリアの今後の鍵となりそうです。
また,広島駅に隣接する広島東郵便局とフタバ図書 広島駅前店でも
再開発が検討されています。
これはマチを更新する意味でも良いことではありますが,
これまでの広島のようにそれぞれが中途半端に終わらないことを期待します。
市中心部でも,
朝日会館跡地・広島銀行本店・サンモール
などを主とした多くの施設において再開発が進行中,または検討されています。
両地区が競い合うように変わっていくことは広島において良い傾向と言えそうです!
しかしながら,近年では広島市がオーバーストア傾向にあるということが
新聞等により明らかとされています。
街の魅力を高めることは大切ですが,お互いの潰し合いにならないように気をつけてほしいです。
今後も新情報があれば引き続きお伝えします!
【3/15追記】
新しい駅ビルの完成イメージも含めた,
駅ビル建て替えの詳細が明らかになりました!!
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